株式会社kmftsコーポレ―ション ボルボ・ドライバー 長内・オズワルド 様

トラック業界”鍵人”訪問記 ~共に走ってみませんか?~ 第31回

悠心商事株式会社 代表取締役 長内仁和様

悠心商事株式会社 代表取締役 長内仁和様

「私がボルボ・トラックを選ぶ理由 ~ 第6回」

シリーズ「私がボルボ・トラックを選ぶ理由」に今回、ご登場いただくのは重トレーラーで重機や精密機械を輸送する悠心商事株式会社の代表兼ドライバーでもある長内仁和様です。ファストエレファント初となる新型ボルボFHの2デフトラクターのフルカスタムで、今回トラクター導入に合わせて特注のマルチトレーラーも製作されました。そのまるで本場のユーロトレーラーのような威容は、国内ではまず見ることが出来ないほどのこだわりを持っています。そして一般でもご覧いただけるよう、今年の10月に幕張で行われる「2019ITV次世代ビークル展」にも出展されます。長内社長にはボルボ・ドライバーからみた新型ボルボについて、ファストエレファントのカスタムについて、そしてヨシノ自動車との深い繋がりについてお話しを伺いました。

写真・薄井一議
デザイン・大島宏之
編集・青木雄介

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長内仁和(おさない ひろかず)様
北海道余市出身。平成27年1月、悠心商事株式会社を創業。代表取締役に就任。現在に至る。

このボルボをトラックショーに出展

____このボルボをトラックショーに出展されるというの本当ですか?

中西:はい。今年の10月1日から3日まで行われる「2019ITV次世代ビークル展」というイベントに出展させていただきます。トランスウェブさんがスカニアを出展されたり、他にも特殊袈装系のトラックが集まるので良い機会になると考えまして出展を決めました。

アルフレッド:今回のトラックショーのテーマが「次世代」というテーマなので、悠心商事さんのこのボルボは新型だし、テーマにぴったりのトラックなんですよ。

____でも、それだと悠心商事さんが仕事が出来なくて困っちゃいませんか(笑)

長内:大丈夫です(笑)。本当に今回は、このトラックを作るのにヨシノ自動車の中西社長には本当お世話になったんですよ。ここまで来るのにアル君だったり営業の金野さんだったり、大変だったと思います。

中西:いえいえ。そもそもお付き合いの一番最初に、悠心商事さんにご迷惑をおかけしたのは弊社だったんです。社長はもともとボルボがお好きで、一番最初に弊社で中古のボルボを買っていただいたんです。それが本当に故障が多すぎて、大変なご迷惑をおかけしてしまったんです。長内社長も独立自営で始めたばかりで、まだ白ナンバーの頃です。「さぁ、これから」という時に仕事が出来なかったのは本当に申し訳なかったです。

トラブルを乗り越えて

長内:その後に新型のボルボを入れて、弊社もやっと緑ナンバーになれたんですよね。 あれがなければ緑ナンバーも取れなかったかもしれないので、 こちらも感謝しているんですよ。緑ナンバーを取るために営業の金野さんにも奔走していただけました。私が分からない事を本当に色々、フォローしてくれたんです。

____なるほど。そういった経緯があったんですね。それで「もうボルボはこりごり」ということはなかったんですか。

長内:それはなかったですね。その件をきっかけにボルボを新型にしたら、一切トラブルがないですし、今もってありませんね。

中西:その中古のボルボの時に、弊社の金野もあまりのトラブルの多さに頭を抱えていました。 これは今だから言えるんですが、私も長内社長に初めて謝罪に出向く時に、「今後も長内社長と取引をしたいと考えているのか」と彼の本心を訊き出しました。金野は「長内社長はこんなトラブルがあってもボルボを好きでいてくれるのは変わらないし、すごい社長だから今後ともお付き合いがしたいです」と言っていたんですね。それで私も「わかった」と納得した経緯があります。

長内:あれから2年ですかね。

アルフレッド:そのときは、私も本当にめちゃくちゃ怒られました。

中西:一過性のトラブルへの対処という意味では、現場では決断できないことがありますよね。損得の話ではなく、「今後ともお付き合いしたいかどうか」、ただそこにあると思いますね。

長内:その件があって、私は中西社長も金野さんも誠実だと感じることができました。弊社が緑ナンバーを取得できたのは、本当にヨシノ自動車さんのアドバイスがあってこそです。これから我々が新車であっても中古であっても、増車するときは他の販売店から買うつもりは全くないんです。

力があってシフトワークに優れたボルボの2デフ

____長内社長はもともと重トレーラーのドライバーをされていたんですか?

長内:そうです。いちど辞めてから冷凍車の手積み手降ろしのトレーラーに乗っていたり、海コンをやったりしながらまた、重トレーラーに戻ってきました。シングルのボルボを買った時に台車のトレーラーも買ったんですが、「仕事はある」と聞いていたのに実際はなかったんです。それをきっかけに一人でやるようになって 重機以外にも機械をやるようになってから色々な人の伝手を使って仕事がいただけるようになりました。

____自分でボルボを買われて、故障に悩まされたのにやはりボルボを選ばれた理由というのは何だったんでしょうか?

長内:やはり好きだし、ボルボが格好良かったってことなんですよね。 UDさんのディーラーもありますが、私はヨシノさんからしか買う気はないですね。

____長内社長は今回、この新型のボルボを購入されたわけですが、それ以前のボルボの印象というのはどんな感じだったんでしょうか。

長内:とにかく故障がなかったですね。多分、当りの車両だったんだと思います。運転ができなくなるような故障というのは1回もありませんでしたから。

____重量物を運ぶ2デフならではのボルボの良さというのはどんなことでしょうか。

長内:まずボルボは力がありますね。坂道になれば国産よりは先に上がっていくと思います。オートマも国産よりは確実に賢いですね。ギアの入り方や選び方が全く違うと思います。

____重量物を運ぶ2デフのトラクターは特にシフトワークが大事になると思うのですが、その点でメリットがあるということですね。

長内:はい。もう全然違いますね。トラクターのオートマの中では一番優秀ですよね。私は他の国産も乗りましたけれど全然違います。

ボルボ・ダイナミックステアリングで運転が変わる

____新型に乗り換えられて、他に気になったところはありますか。

長内:新型はまずエンジン音がすごく静かになってますよね。弊社には先代のボルボもあるのですが、それと比べても静かになってますね。それとハンドルが軽い。もう軽すぎますよ(笑)。

____ボルボ・ダイナミックステアリングですね。

中西:確かにものすごく軽くなってますよね。後ろに重量物を積載していても、その軽さは変わりませんか?

長内:変わらないですね。バックをしている時にハンドルを戻して行く時、先代は必ず抵抗があったのですが、最初のうちは軽すぎてハンドルを切りすぎてしまっていました。

____バックもしやすくなっているんですね。

長内:そうですね。今回のトレーラーはカメラも多くつけてバックはやりやすくはなっているんですが、ハンドルが軽いぶん、後方をしっかり注視できますね。

____トレーラーを引いた状態でも後方直進がしやすくなったということなんですが、その点はどうでしょうか?

長内:確かにそれはありますね。

____悠心商事さんでは今後もボルボを導入していく計画ですか?

長内:そうですね。もう1台だけ特殊なトレーラーを発注したいと考えているんです。

____今回、ご紹介いただいたこのトレーラーのような感じですか?

長内:いや、それが全然違うんです。今度は積載が74トン取れるマルチトレーラーの予定です。

アルフレッド:分解できて16輪にもできるんです。今度は戦車が運べますよ。

長内:戦車は運べません(笑)。発電所の発電機などを運ぶ予定です。

アルフレッド:電車は運べるんですよね。

長内:運べますよ。是非、その際は取材をしてください。

特殊なトレーラーで仕事の幅を拡げていく

____ぜひぜひ。長内社長にお伺いしたいのですが、どんどんトラクターだけでなくトレーラーが進化しているのは、現在の重トレ業界のトレンドなんでしょうか。

長内:はい。例えば今までの16輪のトレーラーでリーフサスだと運賃も従来通りなんですよ。やはりエアサスが求められているんですよね。同じ手間ならそうやって付加価値をつけていかないと、我々としてもやっていけないですね。弊社は何十台も車を持てるような会社ではないので、そうやって我々にしか出来ない仕事を増やしていきたい。だから本当にもう一台だけ特殊なトレーラーを入れたいと考えています。現在は有り難いことに、お客さんがどんどん増えている時期ですから。

中西:悠心商事さんは新規のお仕事が着実に増えていってる点が、本当にすごいと思いますね。

____確かに。仕事は向こうから歩いてくるわけではないですからね。

長内:少し上の世代の会長さんに可愛がっていただいたり、その点は感謝ですね。

中西:今日は建機ですけれど、電車を運ぶというのは限られた企業のイメージがありますからね。

長内:特殊なトレーラーを必要とされる企業さんと繋がりがあれば、台数は少なくとも企業としてはやっていけるのではないかと思います。台数を持っていても、トレーラーが遊んでるようだとあまり意味がないですからね。

____わかりました。長内社長から見て、ヨシノ自動車とはどんな会社なんでしょうか。

長内:中西社長も営業の金野さんもアル君も、こちらが分からないことを本当に親身になって教えてくれるので、我々のような小さな会社にとってはすごく有り難いです。本当に細かいことでも、こちらが気になったことはちゃんと答えてくれます。他のディーラー系の販売店だとそういうことはありませんからね。

____やはりディーラー系と独立系の違いですかね。

長内:はい。その違いだと思いますね。今回、本当に車に関してはこの袈装も全てアル君にお任せしました。今度入れたいトレーラーがもう中国で用意されているので、一緒に行ってそれに対して「どんなトラクターがいいんだろう」と一緒に考えてくれたり、本当に親身になってくれる働きぶりは素晴らしいですね。

カスタムはファストエレファントに一任したい

____素晴らしいですね。そんな信頼の厚いアルフレッドさんですが今回、全面プロデュースしたファストエレファント仕様の悠心商事さんのトラクターはいかがですか。

アルフレッド:トラックショーがあるということで、追加につぐ追加でファストエレファントの打ち出したい架装もさせてもらってるんです。これからステッカーも張るし、これでもまだ完成じゃないんですよ。お楽しみはトラックショーで、という感じですかね(笑)。ファストエレファント的には満足のいく、とてもクールな仕上がりになっていると思います。長内社長は本当はボディを「全て真っ赤にしたい」というお話だったんですが、私の方から「ポイントポイントは黒にしたほうがいいですよ」とアドバイスをさせていただいたりもしました。個人的にも満足のいく仕上がりになったと思います。

____こうやって見てみると袈装のレベルも1年前より「進化しているな」という気がしますね。 同じようなパーツに見えて違っていたり、パーツそのものがアップデートしているものもありますね。

アルフレッド:ファストエレファントはまだ始まったばかりのカスタムラインですからね。ネット販売を始めて9月でちょうど1年になります。おかげさまで徐々にパーツの販売数も伸びていっています。その中で悠心商事さんが新しいパーツを積極的につけてくれることによって、新しいお客さんがファストエレファントに来てくれるんですよね。そういうチャレンジをさせてくれるお客さんがいるということは、有り難いことなんですよね。

____長内さんとして今回、「ファストエレファントに一任したい」と考えたのは何か理由があったのでしょうか。

長内:ひそかに去年のヨシノさん主催のバーベキューの時からアル君には相談していて、「日本全国走るのでぜひファストエレファントを宣伝させて下さい」とお願いしていたんですよ。それは中西社長にも頼んでいたんです。

____なるほど。長内社長からのリクエストだったんですね。このボルボは2デフだし、絶対みんな見ちゃいますよね。

長内:はい。対向するトラックは大体見てますね。

工具箱にこだわった理由とは

____そもそも重トレのドライバーさんで、ユーロミラーにしているドライバーさんはあんまり見ないですよね。

長内:それは見えにくいからですね。正直にいうと怖いです(笑)。上にカメラをつけてモニターで見れるようにしていないとちょっと怖いですから。 

____ユーロミラーにして、後付けのカメラをどんどんつけるというのがこれからのトレンドかもしれませんね。

中西:本当にそうだと思いますね。メルセデスの新型アクトロスも完全にミラーレスですよね。あれは格好いいですもんね。

長内:視界の悪いミラーを見るよりも、カメラの方がはるかに安全だと思いますね。

____長内さんとしては、どの辺が注目のポイントになっていると思いますか。

長内:正面から見ると、重トレのボルボでここまでカスタムしているボルボはいないと思います。まず車高が低いのと、 アル君おすすめのエアロパーツだったりが、個人的にもすごく気に入ってますね。これをきっかけにアル君がこのパーツを売っていくのに、力になれたら本当に良いですね。もうひとつのこだわりはキャビンの背面につけた工具箱ですね。この箱を作るのにも相当な時間がかかっているんですよ。

____そうなんですね。社長自身が今後このボルボに手を入れたいところはありますか。

長内:次回はもう少し工具箱を軽量に作るとか、もう少し車高を上げたいですね(笑)。

____軽量化したかったというお話しですが、重量の問題はどうでしたか。

長内:今回は個別緩和を取りました。今回、重量は大変だったんですよね。

アルフレッド:本当はもっと工具箱も加工したかったんですが、重量の問題で見合わせざるを得なかったんですよ。本当は工具箱に付けたいパーツもあったんですが、その重量の問題で少し納車が遅れちゃったんです。

長内:でも個別緩和は案外すんなり取得できました。工具箱がこの半分の大きさぐらいだったら余裕だったんです(笑)。

____この高さにこだわられたのは長内社長ですか。

長内:はい。そうなんですよ。この高さにしないとファストエレファントの大きなロゴが入れられませんので、こだわりました。

____ロゴのためにですか!ものすごく愛情を感じますね。

長内:いえいえ。ヨシノ様々ですから(笑)。 

中西:本当に「こんなトラクターを作っていただいてありがとうございます」と感謝をしなければいけないのはこちらの方ですね。普通では、ここまでは仕上げられませんから。

____ショップのイメージに任せてくれるお客さんってものすごく有り難いですよね。

中西:本当に有り難いです。ファストエレファントのシングルトラクターのカスタム実績はだいぶ出来上がりつつあるし、定番になりつつありますが、2デフはこれが初めてです。それも「ここまで徹底した」という例はありませんので、悠心商事さんには心から感謝しています。

長内仁和(おさない ひろかず)様
北海道余市出身。平成27年1月、悠心商事株式会社を創業。代表取締役に就任。現在に至る。

「2019ITV次世代ビークル展」。会期は10月1日~3日!ファストエレファントプロデュースの最新重トレーラーを観に幕張へGO!
ご協力:悠心商事株式会社様

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