自走する組織について ~2018年の終わりによせて | トラック業界“鍵人”訪問記 第39回 ヨシノ自動車

トラック業界”鍵人”訪問記 ~共に走ってみませんか?~ 第39回

株式会社マルキュウジャパン 代表 丸澤拓也様

株式会社マルキュウジャパン 代表 丸澤拓也様

私がボルボ・トラックを選ぶ理由 第7回 ~ 株式会社マルキュウジャパン 代表 丸澤拓也様

ボルボ・ドライバーの方や企業を招いてボルボ・トラックの良いところや悪いところ、その付き合い方を語り尽くすシリーズ「私がボルボ・トラックを選ぶ理由」。第7回目となった今回は岐阜県大垣市で運送業を経営する、株式会社マルキュウジャパンの代表である丸澤拓也様をお招きしました。折しも取材日は納車日でした。それもマルキュウジャパン様初のボルボ・トラック導入という喜ばしい日です。丸澤さんはなぜボルボ・トラックの導入を決めたのでしょうか?そしてなぜ架装をファストエレファントに依頼されたのでしょうか?

写真・薄井一議
デザイン・大島宏之
編集・青木雄介

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もともと憧れがあったボルボ・トラック

____マルキュウジャパンは設立されてどれぐらいになるのでしょうか?

丸澤:今季で6年目になります。

____運ばれている荷種を教えてください。

丸澤:工業製品や飲料、 野菜が多いです。ドレージもやります。トレーラーと大型の仕事ですね。

____これまでもボルボ・トラックは乗られていたんでしょうか。

丸澤:いや。今回が初めてです。 

____導入のきっかけを教えてください。

丸澤:やはり、格好良いからですね。 

____憧れが元々あったような感じですか。

丸澤:はい。憧れがありましたね。もともと道ですれ違う時に「これは目立つな」と思っていたので、自分も「乗りたい」と心に決めました(笑)。 

きっかけはジャパントラックショーで観たカイン

____今回のファストエレファントへのオーダーは架装のみ、ということですね。

丸澤:はい。そうです。これから地元に戻って塗装をする予定です。このトラックでの仕事は5月の半ばぐらいからになると思います(註:この取材は3月下旬に行いました)。その塗装屋さんが「ボルボはまだあまり手がけたことがないから時間が欲しい」と言われているんです。

中西:ボルボの塗装は、パーツを外す作業が慣れていないと時間がかかると思います。そこが国産と違うんですよね。だいたい外す作業に一番、手間がかかると塗装業者さんは言いますよね。 

____なるほど。丸澤社長はなぜファストエレファントに架装をお願いしたいと考えたのでしょうか。

丸澤:きっかけは前回のジャパントラックショー2018です。僕と地元の運送会社の社長さんと、その会社の従業員さんとで行ったんですが、展示されているファストエレファントのトラックに感動したのがきっかけです。

____なるほど。カインとアベルというトラックがあったと思うんですが、丸澤社長はどちらが好みだったんですか。

丸澤:大人っぽいカラーリングの方が好きでしたね(カイン)。僕はやりすぎてるより、渋い方が好きなんです。やっぱりあのトラックはトラックショーの中でも、群を抜いて格好良かったですから。それでファストエレファントで架装して欲しくて、地元でボルボを買ってから相談の連絡をしました。

アルフレドの男気枠が発動する!?

____アルフレドさんは、それを聞いてどう思われたんですか。

アルフレド:最初は断る予定でした。 その時はとにかく忙しくて、ヨシノ自動車で買ってもらったトラックを優先させなければいけなかったんです。だからもしやるとしたら、「納期に時間がかかりますよ」とお伝えしました。 ただ丸澤社長がそれを察してか、「ヨシノ自動車さんでやっているボルボの架装が一番格好良いと思うんですよ」と褒めることから、入ってきたんですよね(笑)。それを聞いて「嗚呼、もうやるしかない」と思いました。

____一同笑い

アルフレド:他の販売店で買ったボルボであろうが、忙しかろうが、どこかで無理繰りして「やっていこう」と決心をしたんです。それが納車との兼ね合いでお時間をいただけるようだったので、 枠を取って作業をしました。

____アルフレドさんの男気枠みたいなものですね。

アルフレッド:そうですね。丸澤社長にはボルボの試乗会にも来て頂けたので、これからもお付き合いできる方だと確信していました。

理想的な顧客との出会い方とは

中西:丸澤社長との出会いは、我々が考えているファストエレファントとの理想的な出会い方です。ヨシノ自動車としてもボルボは長年やってきているので、神奈川、東京を中心に仕事をしているのですが、ほとんどはご紹介をいただいて、横展開で繋がっています。それもひとつ我々が理想とするお客様との繋がり方ではありますが、やはり日本全国いろんな人にファストエレファントを知って欲しいんです。それがジャパントラックショーに出展する理由でもあります。トラックショーというプラットフォームを使ったことによって、来場した6万人にカインとアベルをアピールすることができた。それが単にその場で「格好良いな」と考えただけではなくて、そこからしっかり繋がりになったことが嬉しいですね。 それ以上の喜びはないですよね。

____確かにファストエレファントがやってきた事が、間違っていなかったことですからね。ちなみに丸澤社長が試乗会でボルボに乗られた印象はいかがでしたか。

丸澤:良かったですね。地元のUDさんでもキャラバンカーで新型ボルボは乗らせていただいていました。そのときはヘッドだけで走っていたんですが、それだとやっぱりよく分からないですよね。でも試乗会では後ろの荷物を積んだ状態で引けたので、その良さがよく分かりました。

ボルボ・トラック最大の魅力は人が集まること

____どんな点が気に入りましたか。

丸澤:ボルボ・ダイナミック・ステアリングですか。ハンドルは本当に軽いし、凸凹道を通ってもハンドルがぶれることがないのが驚きでした。それが今までにないトラックの感触で、トラックを運転しているというより乗用車です。本当に「そこで欲しい」と感じました。 

____丸澤さんが考えられるボルボの良さは、どんな点にあると思いますか。

丸澤:僕が思うに、ボルボに限らずふそう、日野、 UD といった国産でも仕事が出来れば、どこも一緒ですよね。極端な話、そのトラックにいくらお金をかけようとも一緒だと感じられてしまうんです。なぜなら、どんなトラックで仕事をしても、運賃が変わらないからです。だけどボルボは人が集まるんですよ。なぜなら、僕もそうだからです。やっぱりボルボに乗って仕事がしたいんです。

____なるほど。

丸澤:運賃は一緒でも、従業員さんは喜ぶし、会社の宣伝にもなるし、なにより人が集まってくる。「自分もマルキュウのボルボが乗りたい」と思ってくれたら嬉しいですね。その理由が一番大きいです。ただそれはノーマルのボルボでは物足りないんです。やっぱりトラックショーで見た、ファストエレファントのボルボの印象が強いんですね。「こんなトラックに乗って、日本でドライバーをしている人がいるんだ」っていう、あの感覚が忘れられないです。正直、連絡した時も緊張していました。小さな町工場で、極悪商会みたいな怖い人がやっているのかと思っていましたから(笑)。

____ 一同爆笑。

丸澤:でもそのイメージは良い意味で大きく裏切られました。アルさんはアルさんでなかなかパンチの効いたキャラクターだし(笑)。

中西:トラック業界においては特異なキャラですよね(笑)。

本当の少数精鋭になるためには

____一見、本場のスウェーデン人に見えなくもないところがありますしね。

丸澤:それはありましたね。

アルフレッド:まだよく訊かれることあるんですよね。納車説明のときなんかに。「スウェーデンの方ですか」って(笑)。そのたびに「いや。違うんですよ」と言っています。ちょっと申し訳ない気持ちになります。 

____面白いですね。さて先ほどの話に戻りますが、この時代はやはりドライバーを確保するのは難しいでしょうか?

丸澤:弊社は生意気なことを言わせていただくと、選ばせて頂いています。 それは零細企業だからこそ「人選びは重要だ」と考えているからです。

____少数精鋭で「質の高いドライバーが欲しい」と考えてらっしゃるんですね。

丸澤:そうですね。やはりどんなときにでも横着しないドライバーが欲しいんです。お客さんの所であれできないこれできないと文句を言ったり、上から物を言ったりしないドライバーを採用したいんです。 

____丸澤社長が会社を始めたきっかけは、どういった形だったんですか。

丸澤:もともと父親がトラック1台で仕事をしていたのですが、身体に障害をもってしまって仕事が出来なくなってしまったんです。私が23歳の時です。元々トラックは嫌いじゃなかったし、「譲ってほしい」と頼んで、そこから始まりました。野菜を運んだりしながら、一人でやっていくうちに徐々に人が集まってきてくれた感じです。そこから緑ナンバーを取得して、マルキュウジャパンを設立しました。運が良かったです。自分もそれ以前は建設関係の仕事をしていたんですが、足を手術して、高い所に登れなくなったりしたこともあります。

ボルボ・トラックとの出会いを運命にするためには

____なるほど。そうでしたか。

アルフレッド:それから5年ほどして、トラックショーでファストエレファントのボルボ・トラックを見て、買う決意をするって凄いですよね。自分が28歳の時に大きいことをしたかと言ったら、何もしていないですから(笑)。

中西:僕はちょうどヨシノ自動車に入社したぐらいですね。僕も異業種から来て、親がトラックの仕事をしていたので入社しました。そもそも何も分かっていなかったですね。その継いだタイミングもありますが、今から考えてみるとちゃんと必然性が伴っているものです。丸澤社長が23歳で、お父さんからトラックを譲り受けたのも運命のような気がします。

____確かにそうですね。

中西:丸澤社長は、半分は照れだと思うんですが、それを運だとおっしゃった。ここまでの道のりもその人の行動と人との関わりなのは確かなわけですから。ボルボを買うことで良い運転手が集まることは、実際あることだと思うんです。ボルボにはその効果もあると思います。ただ最近は特にボルボを導入するというお客さんも増えてきたので、だいぶ差があるとも感じているんです。

____その差について具体的に教えてください。

中西:ボルボを入れても集まらないお客さんは、全く集まっていないように見えるんです。それを考えれば、決してトラックの魅力だけでドライバーさんが集まるわけではないのが分かります。その会社の雰囲気だったり、給与だったり、細かく言えば福利厚生だったり色々あると思うんです。ドライバーさんの横のつながりはやっぱりすごく強いですよね。口コミと言うか。

丸澤:口コミはすごいですね。良くも悪くも。

中西:外側から見える求人情報だけではない情報というのは、やっぱりすごく大事ですよね。

とにかく顧客のやりたいことを実現させたい

特注の工具箱。滑り止めがデザインされていてサイズもぴったりだ。

____そうですね。ある意味、会社選びはドライバーの口コミが一番大きいかも知れませんね。さて今回、ファストエレファントに仕事をお願いしていかがだったでしょうか。

丸澤:アルさんは、とにかく断らない印象がありました。お願いしていた特注の工具箱にしても、僕が格好良いと思うボルボは「こうなんだ」というイメージを、最大限に汲み取って頂いた気がします。僕の休みに合わせて頂いて、現地で打ち合わせをさせて頂いて気になるところは全部「うんうん」と、うなずきながら聞いてくれました。そして今日、改めて納車で見て本当に感心しました。「やるなぁ」と。こうなると今後もボルボを買うのか、ふそうを買うのかは分かりませんが、やっぱりアルさんにお願いしたくなりますね。お忙しいのは分かるから、隙間で構わないので「お願いします」と。

____その点を断りたくない男(笑)、アルフレドさんに聞いてみましょう。

アルフレド:丸澤さんに限らず断りたくないし、出来ればもっと色々頼んで欲しいんです。修理でもいいですし、何をしたいのか教えてもらえればそれを叶えたいんですよね。

そうしたいから作業はいとわない

____それが難しいことでもアルフレドさんを含め、ファストエレファントの経験値も高まりますよね。

アルフレッド:そうです。弊社の工場の規模もあって出来ないこともあります。でもファストエレファントが好きなお客さんのために出来ることは、どんどんやりたいですよね。中には会社でボルボを買ったは良いけれど特に愛着がない方というのもいます。車検とかで、ボルボを持ってきてもそういう人は文句しか言わなかったり。そういうお客さんも仕事だから大事にしますが、丸澤さんはボルボが好きで、その理由もしっかりしているし、情熱をもって仕事を頼んでくれますよね。そういうお客さんには、やっぱり特別なやりがいを感じるんですよ。

丸澤:我々は東海エリアですが、はっきり言って無いですね。そういう感覚を持ってトラックを架装してくれたり修理してくれたりする場所は。見た目だけではない、仕事のしやすさを考えて、我々にそれを訊いてくれるような所はないです。それで全体をパチっとまとめてくれるような架装屋さんは絶対にないです。ボルボの専門知識があるところも凄いですけど。

アルフレド:それはファストエレファントのコンセプトでもあるんです。お客さんのニーズを訊いて、こまめに打ち合わせをするのも、それがしたいからなんですよね。

ボルボは一生に一回、乗れるか乗れないかの素敵なトラックだから

____熱いですね。さて今回のマルキュウジャパンさんのボルボで、一番大変だったところはどこですか。

アルフレッド:工具箱の中にジョルダーを入れたいということだったので、そのサイズが本当に箱のサイズ、ギリギリだったところですかね。工具箱は外部で造ってもらっていたのですが、はまるかどうか最後まで心配でした。 

____ちなみに東海エリアで、ボルボやスカニアといった輸入トラックは走っていますか。

丸澤:少ないと思いますね。地元のトラックでは本当にいないですね。関西ナンバーの外車トラックがこっちに来ているのを見かけたりはするんですが、東海エリアで外車を集めて運送をしているような会社は少ないと思います。むしろ、いないですね。

____丸澤社長の会社では長距離運行はありますか?

丸澤:長距離はほぼ行きません。基本は日帰りメインですね。あっても行き帰りで1000キロぐらいですかね。

アルフレド:行き帰り1000 キロというと、どれぐらいなんですか。

丸澤:西は広島、東は千葉ぐらいですね。 

アルフレド:それって、ギリギリの日帰りじゃないですか(笑)。 

____東海の位置は日本の中心だから、日帰りでいろんなとこに行けちゃうんですよね。それでは最後の質問です。丸澤社長の今後の夢を教えてください。

丸澤:弊社のような会社に来ていただける、従業員さんには「ウチのボルボに乗ってみて」と言える社長になりたいです。ボルボは一生に一回、乗れるか乗れないかわからないような素敵なトラックだと思っていますから。  

塗装を終えた丸澤様のボルボ。いよいよ仕事に臨みます!
写真提供:株式会社マルキュージャパン

丸澤拓也(Marusawa Takuya)様:
2013年 株式会社マルキュウジャパン設立、代表取締役社長就任。現在に至る。

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