株式会社ヨシノ自動車

私がボルボトラックを選ぶ理由 ~シリーズ第1回 株式会社大平興業舎編

トラック業界”鍵人”訪問記 ~共に走ってみませんか?~ 第14回

私がボルボトラックを選ぶ理由 ~シリーズ第2回 ボルボドライバー 杉本芳敬様

私がボルボトラックを選ぶ理由 ~シリーズ第2回 ボルボドライバー 杉本芳敬様

私がボルボトラックを選ぶ理由 ~シリーズ第2回 ボルボドライバー 杉本芳敬 様

杉本さんのボルボは購入から3年が経っているとはおもえないほど、抜群に綺麗です。その秘密は下回りから鉄板まで洗って磨く、杉本さんの愛情こもったメンテナンスにあります。19歳の頃からドライバーとして、ご活躍されている杉本さん。そんな杉本さんのドライバー人生でのボルボとの出会い。その良さも悪さも、率直に語っていただきました。絶対に他では読めないボルボトラック、マル秘情報が満載です!

写真・依田純子
デザイン・大島宏之
編集・青木雄介

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ボルボが乗れない!? それなら辞める!

____まずはじめに杉本さんはドライバーとしてもう何年、トラックに乗られていらっしゃるんでしょうか。

杉本:19歳の頃から乗ってますから、もう17年です。最初に4トンから乗りはじめて、その当時は精密機械を運んでいましたね。しばらくして先輩が海上コンテナをやっていて 「私もやりたいな」という気になりました。そこから横浜の会社で3年ぐらい下積みをしまして、「乗りたい車は何だ」という話になった時に、ボルボと答えたんです(笑)。でも「ダメだ」と断られました。すぐヨシノ自動車の金野さんに電話して、「俺、この会社辞めるから」と言いました。要するにボルボに乗りたくて仕方がなかったんです。この会社にいたら、将来も乗れなくなる。じゃあ「やめよう」と。

____思いが熱いですね。その当時から金野さんとはお知り合いだったんですか?

杉本:はい。知ってました。その時点で紹介されてから3年が経ってますね。 それで辞めて、 現在の会社に入った時に、「私はボルボに乗りたいです」という話をしました。

____そこまでボルボに熱い思いを抱かれていたんですね。

杉本:はい。持ってました。私は整備士の資格も持っているので、 ボルボの仕組みとかもすごく気になっていたんですよね。

圧倒的にひろい室内空間にひと目惚れ

____そこまでボルボに惚れこんだきっかけというのは何だったんでしょうか?

杉本:長距離をやっていた時に、角目のボルボ(FH第一世代)を見つけたんです。一番古いタイプのボルボだと思います。それを乗っている運転手さんがトラックステーションにいらっしゃって、「お願いだから中を見せてください」とお願いしました。きっかけはそれでしたね。私が23歳ぐらいだったのかな。その時、見た室内空間が衝撃的でした。まさか車内で歩けるとは思ってもみなかったんです。

中西:私にとってもボルボの車内が歩けるのは衝撃的でしたね。杉本様のようなボルボファンは非常に多いんです。それまで国産に乗っていたんだけれども、トラックステーションやパーキングでボルボを見かけて「乗りたい」という気持ちを持っていただける。それとお知り合いですよね。その繋がりで拡がっていくケースが多いんじゃないかな。だから見ず知らずの方からお問い合わせというのはあまりなくて、大体口コミだったり、紹介だったりが多いんですね。

第一の良さは国産の比較にならないパワー

____それでいよいよ「新型FHに乗りたい」となったんですね。

杉本:いや、それが個人的には先代の XL で良かったんですよ。でもその時に金野さんから「実はこれから形が変わります」という話を聞きました。「XL は製造も販売ももうしません」と。

金野:ちょうどそのタイミングでしたね。

杉本:だからそこから、また指をくわえて待ってなければいけないような状態になっちゃいました(笑)。どんな顔になるのかも分からなかったし、不安でしたね。

____そして念願かなって、現在のFHに乗られているんですね。

杉本:グローブトロッターの440馬力です。パワー的には全然問題ないです。国産をずっと乗ってきた自分からすると、比較にならないようなパワーがあります。

____もし架装でこだわりのポイントとかがあれば教えていただけますでしょうか。

杉本:私は架装は一切していません。美学としては純正のものをどこまで光らせるかというところにこだわっています。本当は踊り場を作りたかったんですが、軸重との兼ね合いで作れなかったんですよね。車検も通らなくなるし、古い40フィートのシャーシとかになると、後ろのリアバンパーとトレーラーシャーシのバンパーが当たっちゃうんですよ。

____なるほど。

杉本:例えばこのシャーシだと最近のシャーシなので当たる心配はないんですが、フェリーの仕事になると古いウィングシャーシだったりする。そうすると当たる可能性が出てきちゃうんです。古いシャーシはピンの位置も若干、奥だったりするんですよね。いわゆる奥ピンです。なかなかその点は悩ましいかも知れないですね。

国産ではもはや満足感は得られない

____ちなみに杉本さんとしては、フルノーマルで乗るボルボの良さと国産を飾って乗るよさ。それぞれの違いについてお伺いしたいんですが。

杉本:言って良いのか分からないのですが、どうしても国産は今では「安っぽい」と感じるんですよね。 いくらハイグレードのカスタムパーツでも、満足感がない。これは比べちゃうと、どうしようもないんですよね。

____了解しました。そんな杉本さんの考えるボルボの良さについて教えてください。

杉本:まず第一はパワーが違うところですね。馬力は同じ440馬力でも、トルクのつきが全然違う。 国産だと「ここまでしか出ない」と思われていたスピードが、ボルボだと軽々と出せちゃう。特にベイブリッジなんかを走っていると分かるんですが、坂で垂れるなんてことはまずありません。たとえボルボがゆっくり走ってるように見えたとしても、それは単純にアクセルを踏んでないだけですから(笑)。パワーがあるからこそ燃費も抑えられる。ここ最近、燃料も上がってきていますよね。その意味でいうと「ボルボは最高」としか言いようがないですよね。通常、下道でリッター3キロぐらいですが、高速に乗るとリッター6キロから7キロは普通に出ますよ。

驚異の低燃費、リッター7キロ

____ええ! そんなに走るんですか!? 相当いいじゃないですか!

杉本:はい。ハンパじゃないですよ。それ、いま知ったんですか?

一同:大笑い

中西:燃費がいいのは知っていましたが、そこまでいいとは我々も知りませんでした(笑)。我々が知るのも運送会社さんのデータ管理部が、ボルボ全台数を高速も下道もならした状態の数字しか聞いてないんです。ここまで良い燃費で走るというのは初めて聞きました。

金野:杉本さんの運転がいいのは間違いないんですが、ボルボを入れられたお客さんが燃費で元を取るというのは共通しています。でも具体的な数字はなかなか聞けないですよ。

杉本:リッター7キロはでますよ。東京から水戸インター行くのに、ずっとオートクルーズを使って。

____なるほど。オートクルーズに秘密がありそうですね。それと後ろは積んで引っ張ってるんでしょうか?

杉本:はい。積んで引っ張っている状態ですね。別会社の人ですけど、その人も「トータル5は出てる」と言ってますね。リッター5キロというのも、後ろに冷凍荷を引っ張っての話です。中身は相当、重いですからね。 もちろんトラックですから個体差はあるかもしれませんが、皆さん燃費は大満足だと思いますよ。

偏摩耗に効く、比類ない直進安定性

____低燃費とトルクの良さが満足のポイントということですね。通常走行の乗りやすさというのはどうでしょうか。

杉本:安定感は素晴らしいですね。タイヤが315ですから、普通の国産が履いている11 R のタイヤ幅より全然厚いので、轍にはまることもほとんどないです。すごくまっすぐ安定した走行ですよね。ハンドルもぶれないし。まっすぐの状態だと、指一本で走行できるような安定感です。

中西:アライメントも色々あって、ここ数年はより精密なアライメントがとれる機械があるらしいです。それでやると例えば国産の新車時に出てきた車も、本来しっかりと整合性のとれたアライメントで出てくる車というのは4割ぐらいしかないらしいんです。そのズレというのは、実際は体感できないレベルのズレらしいんですが、そのアライメント修正機を使うと、一度使った車はほぼアライメントの修正をかけなければいけない車になっちゃうらしいです。

杉本:体感はなくてもタイヤは正直だから、偏摩耗となって必ず出ますからね。

____偏摩耗でタイヤが持たないというのは困りものですからね。

中西:タイヤはそうですね。燃費同様、会社のランニングコストを考えると長く使ってもらいたいものですからね。

居住空間としては最高のスペース

____ちなみに内装はどうでしょうか。ヨシノさんのボルボページで一番見られているページというのは、やはり内装なんですよね。

杉本:う居住空間としては快適で、まったく申し分ないですね。私の身長が182 cmなんですが、立ち上がっても頭は当たりません。収納も抜群なので、生活上は全く問題なしです。

____では逆に杉本さんが考えるボルボの良くないポイントってどこでしょうか?

杉本:まず国産に比べるとハンドルは切れないです。一回転半は違うんじゃないかな。ですから国産に慣れてる人が新たにボルボに乗るとなると、もう1回練習が必要になるでしょうね。私がそうでしたけれど、自分なりの感覚をつかむのに半年かかりました。今まで国産に慣れているバックの感覚を変えなければいけないんですよ。ましてあのタイヤですから、ハンドルも重いです。左バックは完全にミラーのみです。私にボルボを教えてくれていた先輩からは、「将来、ボルボに乗りたいなら絶対に寝台窓は使うな」と言われていたぐらいです(笑)。 ミラーだけでとにかく練習しろと。それは間違いなかったですね。ハンドルの切り方も、「国産の半分も切れないから切れないつもりで練習しろ」と言われました。

ハンドルが切れない、カプラーの高さが違う

____他にもネガティブな部分はありますか?

杉本:先ほど言いそびれましたが、カプラーの高さの問題もありますね。最初にカプラーに連結センサーが付いていましたけど、そういうのは早い段階で使えなくなっちゃいましたね。そこは、グリスで汚れているわけですから仕方ないです。あとは高さが国産とは違うので、他の国産で切り離したシャーシと毎回、高さが違うのが悩みです。その都度、エアサスで調整しなければいけない。この会社でボルボに乗っているのは私だけなので、それを他の運転手にわかってもらうのは大変ですね(笑)。

金野:それは他のお客さんにもよく聞きます。どうしても国産の感覚で連結しようとすると、カプラーを痛めたり、逆にキングピンを痛めたりするケースがあると聞いています。

杉本::ボルボの方がカプラーの位置が高いんですよね。だから気をつけておかないと事故につながりやすい。ひどいのになると繋がってないのに出て行こうとしたり。ボルボのバッテリーはカプラーの後ろに積んでいるものですから、キングピンでバッテリーを壊しちゃったり。

____なるほど。停め置きシャーシの高さの違いは、欧州仕様と国産仕様の違いですよね。

中西:逆にスカニアや、メルセデスがどうなのかも知りたいですよね。

杉本:スカニアなんか見ると後ろのタイヤをものすごく小さくして乗ってますよね。わざと低床にして高さを同じにしているケースがよく見られます。でも乗り心地は悪いと思いますね。

ボルボのベッドがお気に入りの場所

____さて最後の質問です。現在だとスカニアの新型とか、国産でも新型が色々出てきてますが気になる車種はありますか?

杉本:ないです。僕はもうずっとこのボルボに乗っていたいです。快適なポイントとして寝ることを重視してるんですが、家の布団で寝る感じで生活できてるのも大きいですね。その意味でベッドが一番、気に入ってる場所かな。

金野:「ベッドが良すぎて困るよ!」と言って、電話がかかってきたこともありました(笑)。

杉本:違った意味でのクレームを言わせていただきました(笑)。国産のあのウレタンの硬いベッドに比べたら、全然違いますよ。僕がボルボで本当に好きなところはあのベッドですね。道路にちょっと傾斜がついていたとしても、リクライニングで調整できたりします。ボルボのキャブサスの乗り心地も、素晴らしいですよ。ただ欠点があって、台風が来ると揺れて酔いそうになります(笑)。風が体感できるという意味ではいいかもしれないですけどね(笑)。ボルボはそういう意味で、全てが柔らかいんですね。

イイねなポイント

・国産にはない高級感
・フルノーマルでも決まるデザイン
・圧倒的なパワーとトルクのつきの良さ
・高速ではリッター7キロも可能な低燃費
・走行時の安定感が抜群に良い
・身長が高くても歩き回れる室内空間
・長距離でも快適な収納とベッド

ムムムなポイント

・国産から乗り換えるとハンドルが切れないのでバックは練習が必要
・連結時にカプラー位置の高さを調整しなければいけない
・高いキャブとキャブサスで台風のときは揺れる
・ベッドが良すぎて深く眠ってしまう

VOLVOトラックFH 特設サイトはこちら

< 対談一覧に戻る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加