最近まで弊社工場では、昔からの方法でホワイトボードにプレートを貼ってお客様の入庫予約管理を行っておりました。しかしながら、いまDXとデジタル化やIT化と言われている時代に、このアナログは何とかしなければならないと思い続け、コストや導入のしやすさなど色々検討した結果、コストを抑え手っ取り早く即実行できると判断し、“Googleカレンダー”を利用して行ってみる事としました。
ホワイトボード&プレート式(ビフォー)
<事務所内:ホワイトボード(A1サイズ)>
・1ヶ月分の予約を、前後半の2枚のA1サイズのボードを掲げ表示していた。
・プレートの色分け(大・中・小トラック、ボルボトラック、普通車)や貼る位置で車種や内容を分けていた。
・プレートには、ユーザー名、車番、簡単な作業内容(専門用語や記号)などを手書きで記入していた。
◎メリット
・車種と作業(車検か一般)など、入庫が多いか少ないか感覚的に把握できる。
・字体や書き方で、誰が書いた(受けた)が判別できる。
×デメリット
・書けるスペースが少ないため、細かい内容が判らない。(理解しているのは受けた担当のみ)
・完了したプレートは消して外してしまうため、過去に戻って確認ができない。
・予約を伺いながらボードには記入できないため、後でと思っていると忘れてしまう事があった。
・手書きのため、読めない字や紛らわしい数字で判読できない場合があった。
・プレートにはマーカーペンで記入しているため、間違って触れて消えてしまった時があった。
<工場内:ホワイトボード(A1サイズ)>
・毎朝、本日作業分を、事務所内のボードや受けた人を確認してホワイトボードに書き写す。
・ユーザー名、車番、作業内容、特記事項、入庫中や完了などの状況を記す。
◎メリット
・定型プレートを貼って書き込めるので、伝達が早い。
×デメリット
・毎朝事務所内の内容を書き写さなければならない。
・完了した車両について、書いた内容や状況が翌日には消されている。
Googleカレンダー採用(アフター)
<事務所内:65インチモニター>
・事務所内に大型モニターを設置し、Windows PCを接続してGoogleカレンダーを常時表示 (画面は2週間表示で当日だけフルに表示)
・このモニターは基本的に、いつでも一緒に見られるよう表示のみで、予約の入力や編集は、別のパソコンやタブレット、スマホから入力します。
◎メリット
・スケジュールの表示は、1日、1週間、2週間、1カ月などを自由に選択することが可能である。
・共通のIDで運用する事で、どのパソコン、タブレットやスマホからでも閲覧や入力が可能である。
・フロントでお客様の申し出内容を聞きながらもしくは電話しながら、自分のPCから予約内容を入力することが出来る。
・出先で予約状況を確認して調整したり、段取りが決まったらすぐに入力して反映する事が可能である。
×デメリット
・慣れるまで、入庫状況の感覚的な判断が難しい。
・全員が色分けや文字入力の独自ルールを理解するまでに、時間が掛かかるかも知れない。
<工場内:15インチタブレット>
・工場内には、事務所脇に大型Androidタブレットをメカニック用として設置した。
・このタブレットは、予約スケジュールや個々の作業内容を確認したり、メカニックが作業の内容や状況、気づき事項などをメモ欄に書き込む事が出来る。
便利になった部分
<入力画面>
・結構な文字を入力できるので、細かな内容や状況を保存し伝えることができる。
・文字の装飾や強調が可能なので、ポイントや重要事項を伝える事が出来る。
・ファイルを添付する事が出来るので、お客様からの情報写真や作業内容の写真などを個々に保存しておく事が出来る。
<閲覧画面>
・スケジュール全体から、車両をクリックすると入力された個々の内容や情報が表示されます。
・一度入力された内容は消さない限り保存されているので、過去の内容をいつでも確認できる。
・スケジュールの内容を検索機能により探す事が出来るので、例えば“ユーザー名 車検”のように複数のキーワードをスペースで繋げて入力する事で、タイトルやコメントを含めた絞込検索が可能です。
まとめ
このGoogleスケジュールを利用稼働してまだ4日ぐらいなので、知らない機能や他にも出来る事、もしくは今までより不便な事が有るかもしれませんが、今のところ特にデメリットは無いので結果オーライ(all right)です。
色々なスケジュール管理アプリやソフトが販売されていたり、フリーのものも有りますが、トータル的に見てこのGoogleカレンダーに勝るスケジュールソフトは無いのかと。
本当は、このぐらいの機能が自動車整備管理ソフトに組み込まれていたり、似たようなスケジュールソフトと連携できたりすると非常に便利でうれしいのですが。
という事で、今後はこのGoogleカレンダーを有効に利用して、お客様からの予約や申し出内容の漏れ防止、また社内での連携ミス防止等を図り、顧客満足度向上に繋げていきたいと思います。
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