ドライバー・インフォメーション第10話（キャブ内⑥）

ドライバー・インフォメーション(Driver Information)とは、ボルボ・トラックをご購入いただいたお客様（ドライバーや運行管理者の方々）を対象に、納車時（又はそれ以前）に実施している装置や装備等の取り扱いを説明するトレーニングの事です。
このトレーニングを実施することによって、ボルボ・トラックを正しく理解して性能をフルに活用していただき、安全で快適な運行をして頂く事を目的としております。
また、このトレーニングは全世界において行われており、特に日本において国産トラックでは標準装着ではなかったり、似たような装備でも扱い方法が違う等もありますので、ドライバーの方々への説明は非常に重要だと考えています。
（モデルやグレードにより、多少デザインが違っている、装備されていないパートも有ります。）

パワーアウトレット

パワーアウトレットは、12 Vと24 V用が有りますので、使用する機器の電圧は間違えないように注意して下さい。（使用する電圧を間違えると、接続した機器が作動しない、もしくは破損してしまう場合が有ります。）

＜注記＞
シガレット ライター ソケットは、パワー アウトレットとして使用されるよう意図されていません。

パワーアウトレットに分配機を取付けると沢山の機器を接続することが出来ますが、使用する合計の電力量が既定を超えますと、ヒューズが切れ電源が遮断されるか、接続次第では最悪の場合ハーネスが溶けたり燃える可能性も有りますので、機器単体の電力量だけではなく接続する全機器の合計電力量が規定を超えないよう注意して下さい。

ヒューズボックス

キャブ内にはヒューズとリレー用の場所が2つあります。

① ヒューズ及びリレーセンター： インストルメントパネルの中央。

②ボディ架装用のヒューズ及びリレー： パッセンジャー シートの前。カバー パネルはクリップで所定の位置に固定されます。

カバーを取り外すには、カバーを引っ張ります。

▼ヒューズボックスへのアクセス

エスケープハッチ

ルーフのハッチは、緊急時にキャブを出るために使用します。

＜注意＞
緊急時にキャブを出る必要がある場合にのみ、非常用ハンドルを使用してください。

非常用ハンドルが引っ張られた後、ハッチは適切に固定されなくなるため、運転中に脱落する可能性があります。Volvoの正規サービス工場で再びハッチを適切に固定するまではトラックを運転しないでください。

※試しになどで、ハッチを使用することは絶対にしないでください。もしもハッチを使用した場合には、サービス工場にてハッチのロック機構を交換しなければなりません。

ダイナミックステアリング

Volvoダイナミックステアリングは、ステアリングギヤに取り付けられた小型のエレクトリックモーターを介して動作します。

Volvoダイナミックステアリングは、ステアリングギヤに取り付けられた小型のエレクトリックモーターを介して動作します。多くの面でドライバーをサポートします。

低速で容易なステアリング。

・高速での優れた方向安定性。
・ステアリングホイールは、平らでない路面を走行する場合、より安定します。
・急な横風やキャンバーのある路面向けの補正。
・ステアリングホイールは、バックの際も自動的に中心に位置するよう調整します。
・ホイールが異なる路面に接している場合に急ブレーキをかけると、システムは直進状態を維持しようとします。

▼ダイナミックステアリングの設定